2021年の全国の交通事故の状況を調べたデータ(日本損害保険協会調べ)によりますと、全交通事故30万5196件のうち交差点で起きた事故は17万2656件で、50%以上を占めています。死者数についても、交通事故で亡くなった2636人のうち交差点事故によるものが1218人で40%を超えています。さらに、“事故多発交差点ワースト10”のうち、4つが大阪府に存在しているということです。その危険な交差点の実態に迫りました。

自転車や歩行者が見えにくい…左折時の事故が頻発する交差点

 大阪市北区にある梅新東交差点。新御堂筋と国道1号が交わっていて、大阪でも随一の交通量の多さを誇っています。
 その一方で、事故が多発する“危険な交差点”として知られているのです。
 1台のバイクが交差点を左折しますが、直進する自転車を見ていなかったのか、あわや接触しそうになりました。ここでは左折時の事故が頻発しているのです。というのも…。
 (記者リポート)
 「右側から来る歩行者や自転車は見えやすいですが、左側からの歩行者や自転車は見えにくいです。死角となっています」
 歩道橋と駐輪防止柵に隠れて、横断歩道に進入する自転車や歩行者が見えにくくなっているのです。

 (歩行者)
 「(車に)ひかれると思って通っています。運転手さんの目を見て、僕のことを見ているかどうか確認してから行っていますね」
 「自分も車でここ(交差点)を曲がることもけっこう多い。だからすごく気をつけている。自転車はアッという間に来るから」
 危険なポイントは他にもあります。交差点の北西角には信号表示にかかわらず左折できる車線があり、左折する車と北向きに直進してきた車などが入り乱れます。