被害女性の証言「飲み口には『水色っぽい』液体が・・・」

2024年6月19日に行われた証人尋問では、被害女性のうちの1人が、男がいる法廷とは別の部屋で、当時の状況などについて証言しました。

この一人旅をしていた女性Eは、2022年3月、ゲストハウスを訪れました。

女性Eは、午後7時ごろ、食堂で男が提供した缶酎ハイ2缶を飲んだところ、睡眠状態に陥り、翌朝の午前7時に目を覚ますと宿泊施設の和室の布団の上にいたということです。また、缶酎ハイを飲んでからの記憶がありませんでした。

さらに女性Eは、起床後、体調が悪く、繰り返し嘔吐する状態で、缶酎ハイを飲んだ後の記憶が全くないことや体調の悪さに異常を感じたということです。

検察の冒頭陳述によりますと、男は女性Eに欲情してわいせつな行為をしようと考え、女性Eの隙を見て缶酎ハイに睡眠作用などがある薬物を混入。

女性Eを抵抗できない状態してわいせつな行為をしようとしましたが、何らかの理由でその目的を遂げなかったとしています。

男に『ご馳走してあげるよ』と言われて

検察側からの証人尋問では、当時の状況が語られました。

(検察)
「普段お酒は飲みますか?」
(女性E)
「飲み会で飲む程度で、あまり飲みません(中略)自分では弱い方だと思う」
(検察)
「飲んだのはどんなお酒ですか?」
(女性E)
「アルコール度数9%の缶酎ハイで、柑橘系の味でした」
(検察)
「なんで出されたお酒を飲んだのですか?」
(女性E)
「旅行中だし、男に『ご馳走してあげるよ』と言われたので飲んだ」
(検察)
「飲んだのはその1缶だけですか?」
(女性E)
「1本目を飲んでいる途中に、蓋が開いた缶酎ハイをまた渡されました」
(検察)
「それを飲んだ時に何か感じましたか?」
(女性E)
「飲み口についた液体が『水色っぽい』色だったと思いました」
(検察)
「水色の液体を見てどう思いましたか?」
(女性E)
「柑橘系なのに水色というのは不思議に思いました。2缶目の2~3口目を飲んだくらいで記憶がなくなって、そこからは覚えていません」
「次の日に起きたら、頭がボーっとしていて、吐き気もあった」