中野市で4人が殺害された立てこもり事件の裁判は、10日で3日目。青木被告は被告人質問で、すべての質問に黙秘する意思を示しました。

2023年5月、女性と男性警察官合わせて4人を殺害した罪などに問われている青木政憲被告に、直接供述を求める被告人質問が行われました。

青木被告は、髪を短く切って、丸刈り姿で法廷に現れました。

最初の質問では。

弁護人:「私の質問に全て答えられそうですか」
青木被告:「全ての質問に黙秘します」

その後、検察側の質問に対しても。

検察官:「どうして黙秘するのですか?なぜですか?」

青木被告:「…(沈黙)その理由についても黙秘します」

検察側が被告を諭すように質問を続けましたが、青木被告は黙秘を貫きました。

検察官:「事件のご遺族、親族も傍聴されています。ご遺族はなぜ命を奪われなければいけなかったのか、わからないこといっぱいあります、事件と向き合ってあなたが語らなければ、ご遺族は一生どうしてだろうと感じて生きていかなければいけない。大切な家族を奪われ疑問を感じ続けながら生きていかなければいけない。この法廷で何があったのか、話してくれませんか」

青木被告:「黙秘します」

最後は、検察側が閉廷を求め、予定よりおよそ2時間早く終わりました。

一方、きょう(10日)は被告人質問に先立ち、証人尋問も行われ、青木被告と一緒にジェラート店で働いていた、いとこの男性が証言しました。

男性は、事件の前年(2022年)の9月、店に出勤した際、青木被告にあいさつをすると、無言で殴りかかられたと話しました。

父親と母親が青木被告を押さえつけると、「ぼっちと言っただろう。殺すぞ」などと言われたと証言しました。

被告人質問は11日も引き続き行われる予定です。