歌手の橋幸夫さんの葬儀告別式で、後輩の三田明さんが弔辞を述べました。雨の降る中、黒いスーツに身を包んだ三田さんは、マイクの前に立ち、恩師への感謝と最後の対面についての思い出を涙ながらに語りました。

三田明さん



「本当に悲しくて、涙雨になりましたね」と三田さんは語り始めました。62年間にわたり橋さんの背中を見て歩んできたという三田さんは、「先輩、僕は62年間ずっと先輩の背中を見て歩んでまいりました」と深い敬愛の念を表現しました。

特に印象的だったのは、橋さんとの最後の対面についての話です。三田さんは「先月の8月19日でした。お見舞いに伺って、先輩はお休みになっていた」と振り返りました。病室で控えていた三田さんに、橋さんの奥さんが「声をかけてあげてください」と促したといいます。

三田明さん


「先輩、三田明です。お見舞いに来させていただきました。三田明ですよ」と大きな声で呼びかけると、橋さんは「目をパチッと開けてくださいました」と三田さんは感動を込めて語りました。「顔をちょっと向けていただいてじっと僕の顔を見つめながら、その時口が少し開いたような気がしました。そして小さく頷かれました」と、その時の様子を詳細に伝えました。

三田明さん



奥さんが「あら、気づいたみたいね」と言った時の感情について、三田さんは「もうあの時は、言葉もなく感動の一言でした」と表現しています。

橋幸夫さん



弔辞の締めくくりに三田さんは「先輩、本当に本当にありがとうございました。たくさんの幸せと素晴らしい思い出をいただきました。そしてたくさん学ばせていただきました」と感謝の言葉を述べました。そして「先輩の思いを胸にこれからも頑張る所存です」と決意を語り、「あちらではきっと恩師・𠮷田正先生がお待ちしてるんじゃないかと思いました。そして遠藤実先生もきっとお待ちになってるはずです」と結びました。

【担当:芸能情報ステーション】