バレーボールの世界一決定戦、世界バレーを4位で終えた女子日本代表が8日、帰国した。
タイでの16日間の激闘も、空港に到着した女子日本代表は疲れを見せることなく表情は柔らかかった。最初にロビーに姿を見せた荒木彩花(24、SAGA久光スプリングス)は「お疲れ様です」と報道陣に笑顔で挨拶。島村春世(33、ペッパー貯蓄銀行AIペッパーズ/韓国)は手を振って応えた。
前日の3位決定戦ではブラジル相手に粘りを見せ、フルセットに持ち込むも、最終セットを16-18で落とした日本。2010年以来15年ぶりの表彰台にはあと1歩届かなかったが、ネーションズリーグに続き4位。ロビーに集まった選手たちはそれぞれが激闘を労い、キャプテンの石川真佑(25)と佐藤淑乃(23、NECレッドロケッツ川崎)は握手とハグをしてお互いの健闘を称えた。
キャプテンとしてエースとしてチームを牽引し、世界バレーでは“ベストアウトサイドヒッター”に選出された石川は「本当に負けそうになる試合も多かったんですけど、そこをしっかり自分たちで試合の中で切り替えて、セットごとに集中しながら最後、勝ち切ることができて。準決勝、3位決定戦まで進めたことは自分たちにとってもよかった」と振り返った。
「やっぱりベスト4から上っていうところでは、勝負どころの強さだったりとか、1本1本の質だったりとか、海外のチームの方が上回ってることも多かった。その中でも自分たちが諦めずにしっかり食っくらいついていくことはできてました」と石川。「日本の強みは、全員でしっかり攻め続けることだと思うので、攻撃する質の高さはもう一段階上げられればよかったなと、世界バレーを終えて感じることができました」と話した。
3位決定戦の最後は、自らのスパイクがブラジルの壁に阻まれた。「今まで経験した中でも、しっかりやりきって終わって。最後取れなかったっていうのは、一本成長した部分でもあると思うので、そこからまた、自分が決め切れる選手になれば、もっと上を目指していけるな、成長できたなって感じられると思うのでそこはすごく自分がもう一度強くなれる1本だったなと思っています」とコメントした。
前主将の古賀紗理那さんから主将を引き継いだ今季。「自分の新たな課題だったりとか、もっと成長できる場面もすごくありましたし、でもその中でも自分のプレーにしっかり集中しながらチームを引っ張っていくっていうことはできてた部分も多かったので、そこは良かった」と手応えも感じている。「ベスト4でメダルを取れずに終わりましたけど、自分たちがもっと上を目指せるチームだなっていうふうにすごく感じたので、ここで満足せずにまた来年、再来年のロス五輪オリンピックに向けて、もっと強いチームを作っていければいいなと思います」と前を見据えた。
チーム2位の100得点を挙げた和田由紀子(23)も「今大会で自分たちもメダルは遠くないと感じた」と語る。「世界の選手たちと同じ土俵に立って勝負をしたいと改めて強く決心できるような大会だった。オリンピックでメダルを取るために何が必要なのか、目標として日々練習を積み重ねていきたい」と決意を述べた。