JR四国で新たな切符の販売サービスが始まりました。「スマートフォンで切符が買える」ことがポイントの新たなサービス、導入した背景にはJR四国の厳しい経営状況もあります。


JR高松駅の切符売り場です。JR四国には独自のICカードを使ったチケットレスサービスはなく、四国管内の列車に乗るほとんどの利用者は紙の切符を買うしかありませんでした。


(利用者)
「これで一回だけなんで、都会にいったときはSuica使った方が便利で、Suicaとりいれてやってました」

(利用者)
「ことでんではカードがつかえるんですけど、JRは使えないのでちょっと弱るなって思います。」

利用者のサービス向上のために、JR四国は今日から新たなサービスを始めました。



(リポート古川豪太)
「こちらがJR四国できょう(28日)からサービスが始まった新たなチケットアプリ『しこくスマートえきちゃん』です。この画面を駅員に見せるとそのまま列車に乗ることができます」


JR四国にとって初めてのチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」です。スマートフォンで観光フリー切符や特急の自由席など一部の切符を緑の窓口などに並ばず1割ほど安く購入できます。

クレジットカード決済となっていて紙の切符の発券も不要です。ただ、他のJR各社のようにICカードにしなかった理由があります。


(JR四国鉄道事業本部 山内條生部長)
「すべての駅にIC改札を置いていくとかなりのコストがかかりますので、それをせずしてできるだけ利便性だけをあげたいというのが、このアプリの一つの目的」

赤字が続いているJR四国。ICカード用の改札を設置するには数百万から1千万円以上かかるといいます。

さらに、JR四国管内の259の駅のうち、210が無人駅、その7割ほどでは切符を買うこともできません。

経費を抑えながら、利便性を向上させる。来年春からは日常利用するほとんどの切符をアプリで買うことができるようにする計画です。

(JR四国鉄道事業本部 山内條生部長)
「スマホの中で切符が買えれば、客は無人駅で買わなくてもいいんじゃないかと、これを有効に活用いただいてお得に便利にJR四国をつかっていただければ」

新たにはじまったサービス、「しこくスマートえきちゃん」。利用者を増やすためにサービス向上が求められているJR四国が踏み出した新たな一歩です。