「九谷焼」の作家が伝統技法を用いて製作した作品の展示販売会が高知市で開かれています。
高知大丸で5日から始まった陶芸作品の展示販売会。今回は石川県の九谷焼の伝統技法の一つ「赤絵細描(あかえさいびょう)」を用いて陶芸作家の米久和彦(こめきゅうかずひこ)さんが製作した作品、155点が並んでいます。
「赤絵細描」は九谷焼きで主に使われる5色のうち、唯一、細い線を描くのに適している赤色の絵の具「ベンガラ」を使って描く技法です。実演コーナーでは、小指を軸にして筆を持ち、細く上品な線を描く様子を間近で見ることができます。そして今回初めてお披露目された作品がこちら。

「雨上がりの空」をイメージした青色で細い線が描かれていて、米久さんが新しいものにチャレンジしようと5年ほどかけてたどり着いたということです。
(九谷焼作家 米久和彦さん)
「35年分の思いというものもありますけど、初心にかえって良いものを1点ずつお作りする、それを高知の方、おひとりでも多くの方にご覧いただける、そういう思いでつくってまいりました」
展示販売会は9月15日まで高知大丸で開かれています。