日米関税合意をめぐり、アメリカのトランプ大統領は自動車などの関税を引き下げる大統領令に署名しました。国内の生産の現場からは安堵の声も聞かれましたが、これで“一件落着”となるのでしょうか?
けさ、満面の笑みで現れた赤沢大臣とラトニック商務長官。
ラトニック商務長官
「これはホワイトハウスのペンです。大統領から、これで署名するよう言われました」
熱い抱擁とともに日米合意の共同文書を交わしました。
これに先立ち、トランプ大統領は関税引き下げの大統領令に署名。食品など幅広い品目にかかる相互関税について、▼15%以上のものには上乗せされない“特例措置”を受けられることになりました。
今回の合意に和牛生産者からは安堵の声が。
茨城県常陸牛振興協会 谷口勇 事務局長
「随分、翻弄されてしまいましたけど、やっと元のさやにおさまって良かったなと」
北米は、年間1トン以上を輸出する常陸牛にとって、いわば“得意先”です。“特例措置”によって41.4%となっていた関税は15%ダウン。従来の税率に戻ることで、打撃を回避できました。
茨城県常陸牛振興協会 谷口勇 事務局長
「これならば、またアメリカで輸出拡大に向けて、販路拡大に向けて頑張れるかな」
追い風は日本経済の屋台骨である自動車産業にも。
極東精機製作所 鈴木亮介 社長
「本当に安心できるなというところ」
都内にあるこちらの工場。製造するのは自動車や航空機の部品です。4月からの追加関税の影響で受注が減り、売り上げが最大3割減っていました。
そして、きょう、大統領令に自動車と自動車部品の関税を現在の27.5%から15%に引き下げると明記されたことで…
極東精機製作所 鈴木亮介 社長
「きょうもメーカーさんの話を聞くと、これから発注量も増えていくんじゃないかと。実は9月決算なんですけれども、10月から良いスタートが切れるんじゃないかな」
とはいえ、懸念も残っています。
極東精機製作所 鈴木亮介 社長
「トランプ大統領が在任中は、気が抜けないとは思ってます」
そう、まだ多くはトランプ大統領のさじ加減ひとつ。例えば、今回の合意で日本がアメリカに投資する80兆円について、「何に投資するか」を選ぶのはトランプ氏です。
経済官庁幹部
「対米投資はそう簡単に動かない」
天文学的な額の投資を実現できるかは不透明だとの指摘もあり、合意で一件落着とはいかない見通しです。
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