違法薬物をめぐって警察の捜査を受け、サントリーホールディングスの会長を辞任した新浪剛史氏。新浪氏が輸入したとされる「CBD」はアメリカでどのように扱われているのか、現地を取材しました。
経済同友会 新浪剛史 代表幹事
「私は“適法”な商品と、このように認識をしまして、米国におきましてCBDサプリメントを購入しました」
違法薬物をアメリカから輸入した疑いで捜査を受け、辞任した新浪剛史氏。
輸入したサプリは違法な大麻成分である「THC」は含まず、大麻から抽出される成分ではあるものの、合法な「CBD」=カンナビジオールと認識していたと主張しました。
新浪氏にこのCBDをすすめたのは、ニューヨークに住む知人ということですが、大麻の合法化が進むアメリカで、CBDはどのように扱われているのでしょうか?
記者
「THCを含む製品が売られているすぐ隣で、CBD製品が売られています」
娯楽用大麻が合法化されたニューヨーク。州の許可を得た店で大麻が販売されていて、身分証で21歳以上であると証明すれば、誰でも購入できます。
近くにある大学の学生や観光客が次々と訪れる店内では、乾燥大麻やグミなどの大麻製品と同じようにCBD製品も扱われています。
学生
「授業の後、長い一日を終えた後に心を落ち着かせるのに効果的なの」
オーストラリアからの観光客
「医療目的で愛用しています。メルボルンでは大麻は合法ではないので、入手が難しいです」
ニューヨークでは、THCを含む大麻製品には三角のマークを表示することが義務付けられています。しかし、マークが書かれていないこちらのCBD製品にも、よく見ると…。
大麻製品販売店 責任者
「裏面をよく読んでみると、実際にはこの製品にもTHCが含まれていることが分かります」
実は、アメリカではTHCが0.3%以下であれば、「CBD製品」と表記することができます。このような製品を日本に持ち込めば、違法となる可能性があるといいます。
さらに専門家は「THCが含まれない」と表記されている製品であっても、「およそ半数はTHCが含まれていた」と指摘します。
ケンタッキー大学 シャナ・ババロニス准教授
「製品の表示を信じてはいけないと思います。税関で違法と判断される可能性があるので、持ち込まないでください」
慎重に見極めたとしても、規制が異なるアメリカのCBD製品を日本に持ち込むのは、大きなリスクが伴いそうです。
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