2030年度以降に小・中・高校に全面的に導入される見込みの次の学習指導要領について、文部科学省は情報活用能力を向上させることなどを盛り込んだ素案を示しました。

10年に一度、大幅改定される学習指導要領について、文部科学省はきょう(5日)開かれた有識者会議で、これまでの議論をまとめた素案を示しました。

素案では、情報技術の操作・活用やメディアリテラシーの向上など、情報活用能力を身につけることについて「探求的な学びを支える基盤と位置づけ、抜本的な向上を図る」としています。

これに伴い、小学校では総合的な学習の時間に「情報の領域」を追加するほか、中学校では現在の「技術・家庭科」を2つの科目に分離させたうえで、「技術」で情報活用能力の向上につながる内容を大幅に増やし、授業名も「情報・技術科」とすることが検討されています。

また、授業時間の割り振り方について、学校現場の裁量で一部調整し、浮いた時間を別教科の授業に上乗せたり、新たな教科の開設に使ったりすることを可能とする制度の導入案も盛り込まれました。

文科省は今後、教科ごとの学習内容を決める有識者によるワーキンググループを実施するなどし、2026年度中に答申をまとめる予定です。