13歳の少女も…人身売買で“性労働”を強制か

売春施設に入っていく女性たち

ラオスでは児童買春が法律で禁じられているため、売春施設はホテルやゲストハウス、飲食店を装ってひそかに営業している。

売春が行われているという市街地のホテルを訪ねると、従業員らしき人物が「レディ!セクシー!」と声をかけてきた。売春の客引きだ。客のふりをして話を聞いてみると、こう説明された。

「宿泊なら1泊120万キープ(約8000円)。短時間の利用なら60万キープ(約4000円)。女の子たちは部屋に待機しているから自由に選べる」

連れて行かれた待機部屋には青白い照明が灯り、10人~15人の女性が座っていた。ドレスやカジュアルな服を着ているが、あどけなさが残る顔立ちも多い。スマホを片手に退屈そうな表情をしている人もいる。客引きの人物は得意げに言った。

「年齢は13歳、14歳からだよ」

違法であることを意に介する様子はまったくなかった。

客引きはホテルの利用客などに声をかける

こうした少女たちはどこから来ているのか。

国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」によると、ラオスでは5~17歳の子どもの約3割が労働に従事している。「子どもたちが性産業に搾取され、児童売春や人身売買が常習的に行われている」という。中でも貧困層の多い農村部の子どもたちがブローカーに利用され、売春施設へ送り込まれているというのだ。

ラオスの農村部