地震と豪雨による能登沿岸部の海底の隆起や土砂の堆積は、漁船の安全な航行にも影響を及ぼしています。
こうした中、漁業者の復興に役立ててもらおうと、海底の水深などがわかる「海の地図」が完成し、説明会が開かれました。
石川県漁協輪島支所で開かれた説明会には、およそ50人の海女たちが参加しました。

日本財団と海図の発刊などを行う日本水路協会は海岸線の水深などを地図化するプロジェクトを進めていて、今回、能登の漁業関係者に役立ててもらおうと全国に先駆けて地図を提供しました。
地図では、水深およそ20メートルまでの精密な海底の地形情報が計測されていて、船の安全な航行だけでなく新しい漁場の発見につながると漁業者から期待が寄せられています。

漁業関係者「この地図を見た時にここは危険だよとか、近づかない方が良いよと言うのも地図と口頭で言いやすくなったと思う」
日本水路協会・春日茂参与「どういう所でよくとれていたのか、地形と比較することによって科学的に正確に把握できるのではないか」
日本水路協会では今後、輪島市の他の地域や珠洲市などの海の地図を提供することにしています。