アメリカのトランプ政権がハーバード大学への助成金を打ち切ったことについて、マサチューセッツ州の連邦地裁は違憲だとして、助成金を復活させるよう命じました。

この裁判は「反ユダヤ主義への対応が不十分だ」として、トランプ政権がハーバード大学への助成金を打ち切ったことを受け、大学が政権を提訴したものです。

マサチューセッツ州の連邦地裁は3日、トランプ政権が行った20億ドル以上、日本円で3000億円を超える助成金の打ち切りは「憲法に違反している」として大学側の訴えを支持し、政権に対して助成金を復活させるよう命じました。

連邦地裁は「助成金が打ち切られた研究と反ユダヤ主義にはほとんど関連性がない」と指摘。そのうえで、大学に対する政権の対応について「政権が反ユダヤ主義を口実に、一流大学に対して政治的な意図をもって攻撃したとしか考えられない」と批判しました。

ハーバード大学をめぐっては、政権が発表した留学生の受け入れ資格を停止する措置についても大学が政権を提訴し争っています。