万博の海外パビリオンをめぐる未払い問題。業者が名誉領事館に直談判です。

 9月3日午後、大阪市内のルーマニア名誉領事館を、大阪府内の建設会社の社長が訪れました。

 この会社は、大阪・関西万博のルーマニア館の建設で2次下請けとして外構工事を担当しました。

 しかし、社長によりますと現時点で追加工事などの費用約1200万円が未払いになっているということです。また、直接の契約相手である1次下請けの会社も、元請けのGLイベンツジャパンから工事費用が支払われていないということです。

 社長は「倒産の危機になっている」「非常に追い込まれた状態」などとする嘆願書を作成。3日、ルーマニア政府などに窮状を伝えてほしいと、嘆願書を名誉領事館に提出しました。

 (ルーマニア館外構工事を担当した建設会社社長)「元請け(1次下請け)を待っていてもお金を払ってくれない。もう自分で行動するしかないと思うので、行動しながら回収できたらいいなと。(領事館の反応は)すぐに対応してくれるのだろうなという対応だったので、信じて待つしかない」

 こうしたなか、博覧会協会は1日、「11の海外パビリオンの建設業者から未払い問題の相談がある」と明らかにしました。

 (博覧会協会 高科淳副事務総長)「これだけ法令順守を伝えてきた中でこういった問題が大きくなっているのは大変遺憾であるし、残念なことだと思っています」

 一方で協会は、「民間同士のトラブル」だとして立て替え払いや資金繰り支援などをすることはできないとしています。協会側の姿勢に、ルーマニア館の外構工事をした社長は憤りを隠せません。

 (ルーマニア館外構工事を担当 建設会社・社長)「工事する人間を集めるだけ集めておいて、大阪府の吉村知事もいざ工事が完了したら『私は知りません』というような…もう詐欺師の集団かな、と…」