2024年2月、仙台市内の住宅に侵入し住人の男性を死亡させた上、現金1400万円を奪った罪に問われている男の裁判員裁判で仙台地方裁判所は3日、男に懲役26年の判決を言い渡しました。

判決によりますと、仙台市宮城野区鶴巻の無職・佐藤加寿也(さとう・かずや)被告(45)は、2024年2月、リフォーム工事を担当していた仙台市青葉区の住宅に侵入し、この家に住む大塚修(おおつか・おさむ)さん(当時72)に体当たりするなどの暴行を加えて死亡させた上、現金約1400万円を奪ったとされています。

大塚さんは心臓に持病があり、死因は暴行が原因の急性循環不全でした。

裁判員裁判の判決公判で仙台地裁の榊原敬(さかきばら・たかし)裁判長は「何ら落ち度のない被害者が死亡し約1000万円を返金しているとは言え、被害額は極めて高額。被害者の家に多額の現金があると仕事上知った事実を強盗のため悪用した」などと述べる一方「暴行は強度なものとは言い難く、犯行前に逡巡している様子もあり犯意が強固であったとは評価しずらい。強盗致死事件の中でも無期懲役刑を選択すべきほど犯情が重いとまでは言えない。反省の弁を述べ再犯の可能性は高くない」などとして佐藤被告に対し懲役26年の判決を言い渡しました。

求刑は懲役30年でした。

弁吾側は懲役15年が妥当と主張していて、控訴するかどうか被告と相談して決めると説明しています。