「目が悪くなって良かった」とまで...久保さんの人生が変わった
そんな中、10年前に出会ったのが、マラソンでした。友人から誘われたのがきっかけでした。視覚障害者と健常者がともにマラソンを楽しむ、岡山市の「ももたろうパートナーズ」です。

(久保瞳さん)
「あんた、よう55キロも走ったんじゃ」
ここでも久保さんはムードメーカーです。目が見えなくても走る喜びを感じられる・・・1本のロープが頼りです。ボランティアの伴走者と繋がる、ロープの感覚を頼りに走るのです【画像⑩】。

マラソンとの出会いで、久保さんは変わりました。
(伴走者)
「物凄く前向き、楽しんでいる、それがパワーになるんじゃろね」
「今回のキルギス行くんが一番やろ、一つ返事で竹内先生に『行きます』って...ふつう言えん」
「『目が悪くなって良かった』って言よるもんな、『そのままやったらどういう人生だったんか』って言いよった」

(久保瞳さん)
「自分でロープを持たせてもらうけど、自力で走れる、見えなくても出来ることがあるって、人生に生き甲斐が出来た。じっと家におったら誰も来てまではしてくれない。やはり自分で一歩出て、自分のやりたいことを見つけてやる幸せ」
そして「シルクロードマラソン」へ

苦難を乗り越えるために一歩外へ…その積み重ねが、キルギスへと繋がりました。
(久保瞳さん)
「キルギスの風を感じながら、伴走者さんに周りの景色を説明してもらいながら、せっかく竹内先生から頂けたご縁ですからね」
(キルギスで伴走する植松 和義さん【画像⑬】)
「天山山脈が雪をかぶっている、とかね。そういうところを説明して、イメージだけでも湧いてもらえば」
