気象庁によると、小笠原諸島の硫黄島で、1日19時14分頃に島の西海岸で噴火が発生しました。その後、勢いは弱まっているものの、噴火は継続しています。

小笠原諸島・硫黄島は、東京都の小笠原村にある島です。一般住民はおらず、航空基地がある自衛隊の関係者がいます。

硫黄島では、8月 30 日頃から地震活動の活発化とともに、通常より大きな隆起が観測されています。 長期的に島全体の隆起を示す地殻変動が認められ、多くの噴気地帯や噴気孔があり、各所で小規模な噴火が時々発生しているということです。


従来から小規模な噴火がみられていた領域や沿岸では、小規模な噴火の発生に警戒してください。

阿蘇台東監視カメラによる観測では、噴煙は高さ1,000m以上まで上がりました。その後、勢いは弱まっているものの、噴火は継続しています。

1日と2日の噴火の様子 気象庁資料より

硫黄島とその周辺海域で噴火が確認されたのは、2025年2月以来です。

1日19時14分頃に発生した噴火に伴い、火山性微動と空振が観測されました。火山性微動はその後も継続しています。 また、硫黄島では8月30日頃から地震活動が活発化しています。

【火山性地震の日回数】
8月30日153回、31 日685回、9月1日686回、2日午前7時までに57回(速報値)

小笠原諸島・硫黄島 地震回数 気象庁資料より



【地殻変動の状況】 GNSS 連続観測では、長期的な島全体の隆起が継続するなかで、8月30日頃から通常より大きな隆起が観測されています。