洪水のときに千曲川の水位を下げる遊水地の整備が長野市篠ノ井で始まります。再来年度の完成を目指していますが、当初の計画より遅れているといいます。

長野市篠ノ井で29日、県や市の関係者が出席して遊水地の起工式が行われました。
2019年の台風19号災害。長野市で千曲川の堤防が決壊し、周辺地域に甚大な被害をもたらしました。

これを受け、国や県では、千曲川流域で河川の掘削や堤防を強化するなどの治水対策を進めていて、国による遊水地の整備は県内5か所で計画されています。
宮入キャスターリポート:「長野市で初となる遊水地。篠ノ井塩崎のおよそ20ヘクタールの農地を2~3メートル削って作ります。これにより95万立方メートルの水をためることができる計画です」

遊水地は、堤防の外側の土地を囲み、洪水の際に川の水を一時的にためる場所です。

堤防の一部が低い「越流堤(えつりゅうてい)」と呼ばれる部分から遊水地に水を流すことで、川の水位を下げることができます。
現時点で遊水地の整備が行われているのは、中野市と千曲市の2か所。
計画では再来年度までに完成させることになっていますが、用地買収や設計の見直しなどに時間がかかり、進捗状況は遅れています。

千曲川河川事務所 服部信副所長:「計画ですと令和9年度に予定していたところですけれども多少の遅れを生じている。工期短縮も含めて事業計画を見直しているところです」
塩崎遊水地の工事は来月から始まる予定です。














