制限されるのは表現する人の「自由」とその他の人の「知る機会」

こうした現状について、憲法学が専門の、早稲田大学・阪口正二郎教授に聞きました。
早稲田大学 社会科学總合学術院 阪口正二郎教授
「音が出るものってのは、物理的に邪魔する可能性があるので、ある程度制限はできると思うんですけど、少なくともプラカードとかハチマキとか、そっちを規制するのはあんまり規制理由がないんじゃないかと思うんですよ」

阪口教授は、
▽音が出ない物の持ち込みについて、
▽入場規制の対象エリアの広さや、時間の長さについて
疑問を示すとともに、こう指摘します。

早稲田大学 社会科学總合学術院 阪口正二郎教授
「私たちが、(平和公園に来る)この機会に、いろんなそこでの思いとか意見とかがあるのを知ることができなくなるっていうんですかね。実際に来てるいろんな参加者がいるわけですよね。他の国の政府の要人もいるだろうし。そういう人たちにも、粛々として祈りだけやってるわけじゃないんだよと、こんなに色んな市民がいるんだよってことを見てもらうことも重要なんで」

広島市は、厳粛な式典を挙行することが大前提だとして、来年の入場規制については、今年の振り返りをして反省点があれば改善し、問題点がなけば続けるとしています。