記録的な不漁となっていた富山湾のシロエビ漁に回復の兆しが見えてきました。今月の中旬から日によっては1トンを超える水揚げがあり、浜はようやく活気を取り戻しつつあります。
高橋優吾記者
「不漁が続いていたシロエビ漁ですが、ご覧ください。カゴいっぱいにシロエビが積まれています。見ているだけでお腹が減ってきますね」

射水市の新湊漁港では、28日朝、漁を終えた船から次々とシロエビが水揚げされました。
能登半島地震で発生した海底地滑りの影響で漁獲量が激減し水揚げがゼロの日もあったシロエビ漁。

たびたび休漁するなど過去10年間の平均に比べ、記録的な不漁が続いていました。
ところが一転、8月中旬からまとまった量が揚がるようになり、この日は約1.5トンの水揚げとなりました。

漁師 縄井峰勝さん
「これだけあがれば良い方」
記者
「どのくらいから増えてきた?」
漁師
「雨のあと、雨たくさん降ってきたやろあのあとから」
「うれしい喜んどる。安定して、ずっとこの先もずっととれてくれたら一番いい」

一方、漁獲量の回復を望むのは漁師だけではありません。こちらは、新湊地域にある土屋鮮魚店です。

この店では、その日の水揚げ量によって新湊産と岩瀬産を使い分けていて、店頭に並んだのは岩瀬産でした。
価格は50グラムで400円、100グラムで800円です。

土屋鮮魚店 土屋和久代表
「30年前の10倍やろうね。(ここ2、3年前に比べると?)だいたい倍くらいですかね。16年ほど前は1パック(100グラム)300円で売っていた」

シロエビを購入した人
「(以前と比べて値段はどうですか?)高いんじゃないですか。仕方ないかな。一般の人にも回ってくるように願ってます」

シロエビの生態や漁獲量について調査している富山県水産研究所の三箇真弘研究員は、新湊のシロエビの水揚げが、8月に入って上向きになっている理由はわからないとしながらも今後の漁の見通しについて次のように語りました。
富山県水産研究所 三箇真弘研究員
「シロエビ漁のピークは例年、4月・5月の春先と、8月・9月の夏場でこれからの水揚げに期待したいです」


新湊のシロエビ漁は11月までで、これからの巻き返しに期待が高まります。
土屋鮮魚店 土屋和久代表
「大量に獲れて一般の人もみんな食べられるようになったらいいなと思っている。30年前からみるとシロエビの人気も上がっていますから、あんまり安くても漁師の人も大変ですからね、そこそこの値段で大量に獲れてくれたら一番いいんだと思いますね」















