東京電力は柏崎刈羽原発の7号機について核燃料を一度、全て取り出す方針を示しました。テロ対策施設の完成が遅れ、仮に再稼働しても今年10月以降は運転ができなくなるためです。

【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】「10月13日に特重設(テロ対策施設)の設置期限を迎え、長期停止となることから、燃料を原子炉内から使用済み燃料プールへ移すこととし―」

去年4月、原子炉に872体の燃料を入れ終え、技術的には再稼働できる状態となっていた7号機について、東電は燃料を一度、全て取り出す方針を示しました。

再稼働の“地元同意”が得られず、さらに設置が義務付けられているテロ対策施設の完成が遅れ、仮に再稼働しても今年10月以降は運転ができなくなるためです。

【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】「地元のご理解がいただけず(7号機の再稼働が)まだできなかったということについては、我々経営側・発電所の幹部の至らなさだと。これから一層の努力が必要だなと」

核燃料は全て燃料プールに移し、取り出し作業は10月21日に始めて、2週間程度かかる見込みだということです。

一方、その7号機に代わって再稼働を優先させる6号機について、東電は当初早ければ8月にも再稼働の技術的な準備が整うとしていましたが、稲垣武之 所長は設備の確認作業が続いているとして「8月中は厳しい」と述べました。