鎌倉時代に、宮城県石巻市の旧北上川沿いに建立された板碑が、堤防のかさ上げ工事に伴い別の場所に移されることになり25日、引き抜く作業が行われました。

移設されるのは、石巻市鹿又地区の板碑4基です。25日は法要が執り行われ、関係者が作業の安全を祈りました。石巻市教育委員会によりますと、板碑は、石造りの供養塔で、石巻市内で2100基以上が見つかっています。今回の4基は、刻まれた日付から、1293年から1333年の鎌倉時代に建立されました。堤防のかさ上げ工事に支障をきたすとして、別の場所に移されます。

石巻市博物館 泉田邦彦学芸員:
「(板碑は)亡くなった人を供養する、あるいは生きているときの生前供養という形で建てられる。今回の4基は亡くなった人の冥福を祈るために建てられたものかと思う」

クレーンで引き抜く最も大きな板碑は3.8メートルあり、クレーンを使って引き抜かれました。詳しい調査の後、近くの公園に移されます。