◆安藤愛知さん
「特攻に出た人を3回、フィリピンまで乗せていった。かわいそうな、俺よりか1つ2つ年上の人が多かった。かわいそうなグループが何グループあったろうね」

14歳という若さで「戦場」を経験した安藤さんは、「江ノ浦丸」での戦争体験を記録として残そうと戦後に体験記を書いています。

タイトルは「太平洋戦争体験記」。安藤さんが実際に見聞きした緊張感あふれる戦場の様子が克明に記されています。

「日本の特務艦3隻が爆撃を受けているのが見えた」
「形も残らぬ程無残な姿であった」

日本軍の魚雷と違って近づいてくる跡が見えるアメリカ軍の魚雷には並々ならぬ恐怖を感じたといいます。

◆安藤愛知さん
「アメリカの魚雷は酸素じゃなくて空気を積んで空気でプロペラを回している魚雷だから泡が立って『雷跡!』と言って何本も来るので足がガタガタ震えて声も出ないときが何回もあった」