南さつま市の河川でははん濫が発生し浸水の被害が広がりました。住宅や車以外にも、食肉工場に自動車販売店、コメ農家も悲鳴を上げています。

21日夕方、南さつま市を流れる万之瀬川や加世田川がはん濫し川沿いの地域が浸水、自動車はボンネットが見えなくなるほど冠水していました。

そして2日、加世田川では、橋には大きな流木がひっかかり、道路は陥没するなど大雨の爪痕が残っていました。

(記者)「こちらの工場の敷地には泥が流れ込んでいて現在片付け作業に追われています」

21日浸水した地域では泥が流れ込み、高さ1.5メートルほどあるフェンスには枯れ草が絡まっていました。

(鹿児島トヨタ自動車加世田店 寺師誠さん)「一気に水があふれ出して、目の前の道路とかが川のように流れて、ショールームにも水が入ってきた」

加世田川にほど近い自動車販売店では、22日昼過ぎまで店内に水が残っていました。試乗車や客の車など10台ほどが水没しました。

(鹿児島トヨタ自動車加世田店 寺師誠さん)「急に台風に変わり、大したことはないと思っていたらあっという間の出来事で、想像以上のことがおきたのでパニックになりかけた」

そして今後の影響が懸念されるのが、10月に収穫を控えるコメです。

(記者)「こちらの田んぼでは加世田川がはん濫した影響で泥や草入り込んでいます」

(コメ農家)「1m30cmくらいだと思う、今年もだめかな」

水田に泥やゴミが流れ込んだだけでなく、この時期に咲く稲の花が流されてしまったため、農家からは今後の生育に不安の声が聞かれました。

(コメ農家)「ちょうど花時期だった、それがだめ、流されたからどうかな」