今回の台風12号、熱帯低気圧から台風へと発達してわずか8時間後の上陸という、異例の台風でした。その理由について、亀田気象予報士の解説です。

(亀田気象予報士)
確かに、日本の陸地の近くで台風になって、すぐ上陸というのはあまりききません。

まず台風になる前の、熱帯低気圧のコースです。沖縄の南海上で発生しました。当初台風に発達すると言われたんですが、北上するときに、上空を寒気が通過していったんですね。そうなりますと上空が冷たいために、熱帯低気圧は台風の形を作ることができなかった。

しかし、九州付近に北上したら、寒気の影響を受けなくなって、加えて海面水温は30℃と非常に高く、台風へと発達する条件が整っていたために熱帯低気圧から台風へ急発達したと考えられます。その場所が九州の近くだったので、すぐ上陸したということになりました。

(キャスター)
しかし気象台ではもう少し前から予測できなかったんでしょうか。

(亀田気象予報士)
気象台に取材したんですが、複雑な自然現象の予測、特に台風のエネルギーとなる水蒸気の把握などを現段階では正確につかむことができず、今の予報技術では前日からの正確な予報は難しいと話していました。

地球温暖化の影響もあって、高い海水温は大雨が降りやすいですので、今後も早めの対策を取っておくことの必要性を私自身も感じました。