クランクインした鳥取県倉吉市が舞台の映画「遥かな町へ」。
官民挙げての協力が広がっていますが地元の倉吉市は町の風景を変えてしまうという大胆な形で映画を盛り上げます。
鳥取市出身の漫画家、谷口ジローさんの作品「遥かな町へ」は、倉吉市を舞台に、48歳のサラリーマンが大人の心を持ったまま中学生のころにタイムスリップしてしまうというストーリー。
映画化が決まり20日、俳優の大谷亮平さんが主人公を演じるなど主要キャストが発表され、その日のうちにクランクインしました。
撮影したのは主人公が白壁土蔵群を歩くシーンなどでクレーンも登場。
メガホンをとるのは出雲市出身の錦織良成監督です。
そして22日、その場所を訪れてみると…
記者 安松裕一
「大谷亮平さんが歩いていたこちらの川沿いの道。おとといと何か違うところがあるんですが、みなさんお気づきでしょうか?」
おとといの映像と見比べてみると…あれ?アスファルトが無くなってる?
倉吉市 観光交流課 三谷友理さん
「これは映画「遥かな町へ」のために昭和38年を再現する道をいま作っています」
映画の舞台は主人公がタイムスリップした昭和30年代の倉吉。
錦織監督の「CGを使わず当時のような道を撮影できたら」という相談に倉吉市が応えました。
玉川沿いの市道およそ70メートルを1500万円かけ、土の舗装に整備し直すことにしたのです。
タイムスリップする前の撮影が終わったことから22日、アスファルトをはがす工事が行われました。
倉吉市 観光交流課 三谷友理さん
「漫画の表紙と同じような風景になりますので、皆さんに『あっこれは』という風に思っていただけると思います。観光客の皆さんにも映画の世界に入り込むということで楽しんでいただけると思います」
今後は、来週までに真砂土を入れある程度道をならしたら撮影が行われる予定です。
映画を機にさらにノスタルジックな街並みに。市は、このロケーションを生かし、映画公開後にはロケツーリズムなどに取り組んでいくことにしています