中国で人型ロボットのスポーツ大会が開かれ、約500体が熱戦を繰り広げました。ロボットの開発に欠かせない勝敗を分けるポイントは一体なんなのでしょうか?
中国では人型ロボットが数万円から販売 2028年には市場が倍増?

高柳光希キャスター:
中国・北京で、北京市政府や国営テレビなどが主催した人型ロボットスポーツ大会が初めて開催されました。
8月14日に開幕式が行われ、15日から17日の3日間でサッカーや陸上競技、キックボクシングなど26種目の競技が実施されました。
参加したのは新興企業や大学など280チームで、人型ロボット約500体が転びながら、ぶつかりながら熱戦を繰り広げました。
北京市政府が主催ということですが、中国としてかなり力を入れているのでしょうか?

北京支局 松尾一志 記者:
北京の地元新聞では、2日にわたり人型ロボットスポーツ大会を一面で報じています。ここからも、力の入れようがうかがえます。

今、中国政府は、「2027年までに人型ロボットの製造能力を大幅に向上させる」という目標を掲げています。人型ロボット関連のイベントは今回だけではなく、2025年4月には、人型ロボットのハーフマラソン大会も開かれました。
優勝したロボットは約21kmを2時間40分で完走しましたが、人間の世界記録は56分40秒ということで、少し遅い感じもします。また、この大会には20チームが参加しましたが、走り切ったのは6チームで、残り14チームは脱落しました。

中国では、すでに人型ロボットの販売もされており、2025年8月には、人型ロボットを取り扱うショップが北京でオープンしました。商品は100種類を超え、価格は数万円から、工場などで使うものだと数千万円にもなります。
米モルガン・スタンレーによると、中国のロボット市場は2024年は約6兆9000億円でしたが、2028年には約15兆9000億円に倍増する見通しです。
井上貴博キャスター:
100種類を超える人型ロボット、具体的にはどのような種類があるのでしょうか?
JNN北京支局 松尾一志 記者:
ダンスを披露したり、人と対話ができたり、工場などで物の仕分け作業ができたりと、様々なジャンルのロボットがあります。

古坂大魔王さん:
これらのロボットは、本当は人間の形である必要はありません。車型のほうが足も速いですし、鳥型のほうが飛べるわけですが、「人型」というところに人間を感じませんか?
日本は「アトム」から始まり「ガンダム」など、ゼロをイチにするアイデアを持っていました。しかし今、このあたりは中国とアメリカの2強になってしまっています。
特にAIがすべてに関わっており、そこで負けてしまっているので、日本も頑張りたいところです。
井上キャスター:
本来は日本の専売特許だったものが、ということですね。