仁淀川に並べられた畳の上を走る大会が、16日、高知県日高村で開かれました。2025年が最後の開催。思いもよらない展開となりましたが、例年以上の盛り上がりを見せ、およそ10年の歴史に幕を閉じました。
このイベントは、日高村や仁淀川の魅力を感じてもらおうと、仁淀川能津地区活性化協議会がおよそ10年前から開いています。江戸時代に日高村で忍者修行をしていたとされる日下茂平(くさか・もへい)にちなんだ村の風物詩として、大勢の人たちに親しまれてきましたが、主催者らの高齢化が進み、2025年でファイナルを迎えることになりました。

挑むのは、およそ50メートルの清流・仁淀川に並べられた27枚の畳。子どもたちは、抜群のバランス感覚で、忍者のように次々と走り抜けていきました。


最後の大会とあって会場は例年以上の盛りあがりを見せましたが、雷注意報が発表されたため、安全を考慮し、中止となってしまいました。思いもよらない最後に、主催者らもやりきれない気持ちは残りますが、いつか誰かがこのイベントを引き継いでくれることを願っています。
(仁淀川能津地区活性化協議会 田中登茂久 会長)
「サップだったり、カヤックだったり、ラフティング。そういう遊びをしている人が近年増えて、親・子・孫というように3代で帰ってきてくれている人もいるので、若いグループが新しい組織で立ち上げてもらえたら、最大にうれしいし、今までやってきたかいがあるという思いでいっぱいです」

およそ10年にわたって愛されてきた、日高村の水上畳走り大会。大勢の人たちに惜しまれながら、その歴史に幕を閉じました。