老朽化したインフラの管理が全国で課題となる中、スマートフォンのアプリを使って街灯やカーブミラーの劣化具合を判別しようという試みが新居浜市で行われています。

新居浜市が試験的に導入したのは、パナソニックなどが開発したアプリ「LD-Map」で、県のデジタル化プロジェクト、「トライアングルエヒメ」の事業に採択されました。

去年10月から行われている検証では、市の職員が街灯やカーブミラーを目視で点検するのにあわせ、スマートフォンでこのアプリを使って撮影し、劣化具合を判定しています。

アプリがAIの画像解析技術によって、金属の錆や穴などを見つけ、その劣化具合を色で示してくれます。これをもとに市が修理の時期などを判断するということです。

新居浜市が管理するカーブミラーは、およそ3300基、街灯はおよそ900基設置されていて、これまでは専門の技術職員が点検し報告書類を作成していました。

しかし、このアプリを使うことで専門知識の無い職員でも対応できるほか、点検結果がデータ化され業務の効率化につながると期待されています。

(新居浜市道路課・松木太郎課長)
「実際に使ってみて、簡単に誰でも使える。非常に簡素化・効率化されたシステムだと思う」

(パナソニック車載営業推進課・立花徹課長)
「まずは、市民の安心安全が実現できるサービスになってほしい。新居浜市を含めて、自治体に広げていきたいと考えている」

新居浜市は、今年度いっぱい検証を行い、本格導入するかどうか検討することにしています。

パナソニックは今後、このアプリをガードレールや標識などほかのインフラでも対応できるようにしたい考えです。