「1にも2にも戦争はだめだよ」

そして迎えた終戦の日。大槻さんは複雑な思いで玉音放送に耳を傾けていました。

大槻さん「これで戦争が終わって爆撃はないなというのがまずひとつあった」

しかし、同時に不安な気持ちもわきおこります。

大槻さん「戦争が終わるとアメリカ兵が入ってくる。戦争が終わってアメリカの飛行機に攻撃されることはないなという一面はあるけども、逆に入ってきたら何が起きるか分からないから心配だなというのがあったわけ」

南相馬市原町区ののどかな風景に残された飛行場の格納庫や正門の跡は、当時の記憶を今に語りかけます。

大槻さん「これはやっぱり残しておくべきと私は考えている。だから絶対に戦争はだめだよというひとつの証みたいな。大事な部分だと思う。他の町はどの町でも飛行場があったかというと、そうではないわけだから」

戦後80年を迎え、大槻さんは、今も精力的に講演を行い、当時の経験を語り継いでいます。大槻さんはすべてが悪い方向に向かうのが「戦争」だといいます。

大槻さん「やるとすべてがだめになる。紙もない、鉄もない、何もない、食糧もないというのがその時代だから、これは何でっていうと戦争をやったためでつながるわけだから。だから1にも2にも戦争はだめだよというのが、まずそこからいっているわけ」

小学生時代の大半を戦争という辛い時代で過ごした大槻さん。命のある限り、これからも「永遠の記憶」を語り継いでいきます。