フジテレビをめぐる一連の問題で、フジテレビの元幹部が主催し、後に第三者委員会が「不適切」と指摘した懇親会に歌手で俳優の福山雅治さんが出席していたことを所属事務所が明らかにしました。

この懇親会は、中居正広さんと元女性アナウンサーとのトラブルについて調査を行った第三者委員会が今年3月にまとめた報告書の中で、「類似事案」として報告したもので、フジテレビの大多亮元専務が「懇意にしている男性有力番組出演者との会合に女性アナウンサーや女性社員を同席させていた」と指摘していました。出席した女性アナウンサーなどからの聞き取り調査の結果、「会話が性的内容を含んだものであった旨述べる者も多数おり、不快であった旨述べる者もいた」と報告。

フジテレビの一部で行われていたこうした会合について、「取引先との良好な関係を築くために利用されていた実態はあったというべきであり、不適切である」と評価していました。

これについて大手芸能事務所アミューズは、所属する歌手で俳優の福山雅治さんが、大多氏が主催した懇親会に出席していたことを、きょうホームページ上で明らかにしました。

アミューズは「あくまで仕事先の会食にお招きいただいたとの認識のもと、出席させていただいた次第であり、一連のフジテレビ問題で取りざたされているような問題はなかった」としています。

第三者委員会の報告書では、番組出演者からLINEで「女子アナの皆様との会、よろしくお願いします!」などと依頼されたとの記載がありました。

これについて、アミューズはJNNの取材に対して、第三者委員会から「女性アナウンサーを呼んでほしいと依頼したことがあるか」と質問されたのに対し、「一切ございません」と回答したことを明らかにし、「あくまで大多氏からの声がけで開催されていた懇親会に出席した次第で、福山雅治本人からの発信で依頼した事実はない」と説明しています。

福山さんは自身の公式Xで、「所属事務所とも慎重に協議を重ねてきた結果、関係者に対しての詮索、特定、誹謗中傷が発生する可能性を鑑み、自ら名乗り出るべきではないと考え、こちらからの発信は控えておりました」と説明しています。

また、フジテレビは指摘された会合において「福山氏によるハラスメント行為があったという申告は確認されておりません」とコメントしています。