イギリスのチャールズ国王は対日戦勝80周年の節目に広島と長崎の原爆の被害に触れ、「二度と犠牲が繰り返されないように」とする平和へのメッセージを発表しました。

記者
「イギリス軍のバグパイプ奏者による演奏が始まりました。戦闘の終わりを告げるスコットランドの伝統的な曲です」

イギリスで8月15日は「対日戦勝記念日」とされ、第二次世界大戦での日本に対する勝利を祝い犠牲者を追悼する一日です。

ロンドンでは慰霊碑の前でバグパイプによる演奏が行われたほか、イングランド中部スタッフォードシャーでは戦没者を偲ぶ追悼式が開かれ、退役軍人やチャールズ国王らが出席しました。

チャールズ国王は15日公開したメッセージで、イギリス側の戦没者の功績を称えた一方で、「広島と長崎の市民が払った計り知れない犠牲にも思いを致すべきだ」として、原爆による犠牲が「二度と、いかなる国にも繰り返されないように祈る」と述べました。

イギリスは第二次世界大戦でビルマ=現在のミャンマーなどで日本と激しく戦い、BBCによると日本との戦いで死亡した人の数はイギリス連邦全体で7万1000人にのぼると推計されています。