加賀地方を襲った線状降水帯による大雨から14日で1週間です。

大規模な冠水被害にあった金沢市の大浦地区ではお盆のさなか、住民が片付け作業に追われています。

金沢市内に残る線状降水帯の爪痕。

記者リポート「先週の雨で斜面が大きく崩れてしまっていて、現場ではブルーシートでの応急処置が行われています」

卯辰山花菖蒲園のすぐそばを通り、山頂に向かう道路は一部で路肩が崩れ、山の斜面から倒れた木が道をふさいだままです。

辺り一帯が冠水し避難所の小学校が一時孤立した金沢市の大浦町では、多くの住宅が浸水しました。

14日も住民が濡れた家財道具を自宅の前で乾かしたり、使えなくなったものを災害廃棄物として捨てたりしていました。

高齢の男性「何十年、ずーっといますけどこんなの初めて。まあいつもならね、墓参りして一杯飲んでってなるんですけど、今年はほんなことにならん。そんな余裕ないのではないか」

こちらの家は帰省で戻ってきた親戚の手も借りながら、お盆休み返上で片付け作業が続けられてました。

住民「この辺まで(水が)来ていた」「(床に置いてあるもの全部浸かった?)「はい、浮いたり沈んだりしていたんじゃないか」

6日からの大雨で、金沢市内ではわずか12時間で331.5ミリの雨が降り、観測史上最大となりました。今回の被害の原因について、市は大浦小学校の近くを流れる大宮川などに排水能力を大きく超える量の雨水が短時間で流れ込んだたこと、川の下流にある河北潟で潮位が上がり、排水ができなくなったためとしています。

大浦校下町会連合会 東間博恭会長「これは当日昼頃。結局、水流れていない。これがもう道路の桟橋」

大浦校下町会連合会会長の東間博恭さんは、雨が降りやんだあとも自宅周辺にある川の水は流れが悪かったと指摘します。

大浦校下町会連合会 東間博恭会長「雨が降る雨が降ると前日から言われていたので住民はどうすることもできないけど、行政としてどうだったのかというのは思う」

被災時に撮影された写真と水が引いたあとの今の写真を見比べる東間さん。冠水被害から1週間たちましたが、「忘れてもらっては困る」と強調します。

大浦校下町会連合会 東間博恭会長「やっぱり生命と財産を守るのが行政の役割なので、対応できることがないかということを考えてもらいたい」

大浦校下町会連合会は県や市に対し検証と対策を求めていて、9月にも要望書を提出したいとしています。