株価はまだ上がる?専門家「最高値更新は違和感」「過熱感がある」
小川彩佳キャスター:
まさに実感と株価との乖離がずっと続いている感覚がありますが、株価はまだ上がり続けるのでしょうか。
23ジャーナリスト 片山薫経済部筆頭デスク:
「上がり続ける」と強く言う人はあまりいません。

今回はトランプ関税の影響もあり、企業の業績はそれほど良くない、あるいは少し悪くなるという見通しを出している企業の方が多いので、いきなり上がることはないのではないかというのが専門家の見方です。
実際に、第一生命経済研究所の熊野英生氏は「最高値更新は違和感」と発言したり、三井住友DSアセットマネジメントの市川雅治氏は「(相場に)過熱感がある」と指摘しています。
トラウデン直美さん:
「違和感」「過熱感」を感じていたり、景気が良くなっている実感もなかったりするなか、当然、一気に下落するリスクもありますよね。

片山デスク:
急落・暴落への恐怖感は今、市場にはありませんが、やはりトランプ大統領次第というところです。トランプ大統領が次に何をしてくるのか、その一手で大きく変わっていくというのはあります。
トランプ関税の不透明感が和らいだかというと、エコノミストは「霧は晴れてない」と発言するので、見通しが良くなったという安心感もないようです。
トラウデン直美さん:
喜べる状況ではないということですね。
小川キャスター:
こうした数字を実際に目にすると、株をやっていない方は、ここで「投資に乗り出してみよう」「NISAをやってみよう」と関心を持つ方もいるかもしれません。

片山デスク:
今「新NISA」を始めることについて、第一生命経済研究所の熊野英生氏は「今だけ買うのはおすすめしない」と言います。
今、利益が出ている方は1年前から積み立ててきて、2割ほど利益が出てきた方が多いのではないかと見られています。
これまで株価が低かった時もコツコツ買い続けた方の結果なので、いきなり“今だけやろう”と焦って始めるのは気を付けた方がいい。あくまで余裕のある範囲で長期を見て積み立てていった方がいいというアドバイスでした。
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<プロフィール>
片山薫
23ジャーナリスト 経済部筆頭デスク
財務省や経産省・農水省などを担当
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行














