厳しい経営環境で飲食店の経営破たんが最多を更新する中、甲府市に再起を目指す豚肉専門店があります。

AIを活用して経営の効率化を図っています。

厚切りの豚肉にウスターソースや醤油などを独自配合したタレを絡めて仕上げた「厚切レアとんてき定食」。

甲府市徳行にある今年6月にオープンした「豚屋巣窟」です。

【写真を見る】AI活用で再起を賭ける豚屋巣窟

こちらでは、トンテキや生姜焼きなど4種類の厚切り豚肉料理を楽しめ、最大の特徴は「肉の柔らかさ」です。

塊の豚肉を中心温度が63℃となるように8時間以上かけ、低温調理しています。

(これまでに4回来店の)訪れた客は:
「本当に肉でかくて分厚いのに柔らかくておいしいです」

こちらは以前「Ajito」の店名でスペアリブが売りの店を約7年営んでいましたが、新型コロナの影響で2020年に閉店しました。

豚屋 巣窟 店主 瀧口幸孝さん:
「コロナ禍の中で、お客さんが来ない中、従業員を抱えていくというのが非常に苦しくて、今後の未来が見えなかったので一旦ここで店を閉めようと決断しました」

新型コロナが飲食店に落としていた暗い影は今も完全には消えていません。

帝国データバンクによりますと、今年上半期に経営破たんした飲食店は3年連続で増加していて、今年は458件にのぼり、過去最多です。

コロナ禍で受けたダメージから回復途上にある中で、食材費や人件費など運営コストの増加が影響し事業をあきらめるケースが多いといいます。

こうした飲食店の経営にとって厳しい環境の中、瀧口さんは店の経営が成り立つように、再び店を構えるにあたりある工夫をしました。