気象庁は10日午後0時17分、「顕著な大雨に関する九州北部地方(山口県を含む)気象情報」を発表しました。福岡県では線状降水帯による非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています。気象庁は今後発表する警報や注意報、気象情報などに留意し、土砂災害や浸水害、洪水災害のキキクル(危険度分布)に関しては、「気象庁ホームページ」などを確認するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、対馬海峡にある前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となっています。この前線は11日にかけて停滞し、前線上の低気圧が10日夜から11日にかけて対馬海峡を通過する見込みです。

このため九州北部地方では11日夕方にかけて、局地的に雷を伴った激しい雨や非常に激しい雨が降り、大雨となるところがあるでしょう。これまでの大雨で地盤が緩んでいるところや増水している河川があり、少しの雨でも土砂災害や河川の氾濫が発生するおそれがあります。また、落雷や竜巻などの激しい突風が発生するおそれもあります。

雨の実況

6日午後5時から10日午前10時までの降水量(アメダスによる速報値)
  山口県
    萩市須佐 208.0ミリ
  福岡県
    福岡市小呂島 245.0ミリ
  大分県
    日田市椿ヶ鼻 134.0ミリ
  佐賀県
    鳥栖 85.5ミリ
  熊本県
    甲佐 308.0ミリ
  長崎県
    壱岐空港 282.5ミリ

雨の予想

10日に予想される1時間降水量は多いところで、
  山口県 60ミリ
  福岡県 60ミリ
  佐賀県 50ミリ
  長崎県 60ミリ
  大分県 50ミリ
  熊本県 50ミリ
11日に予想される1時間降水量は多いところで、
  山口県 30ミリ
  福岡県 50ミリ
  佐賀県 30ミリ
  長崎県 30ミリ
  大分県 50ミリ
  熊本県 50ミリ
10日正午から11日正午までに予想される24時間降水量は多いところで、
  山口県 250ミリ
  福岡県 250ミリ
  佐賀県 200ミリ
  長崎県 250ミリ
  大分県 200ミリ
  熊本県 200ミリ
その後、11日正午から12日正午までに予想される24時間降水量は多いところで、
  山口県 100ミリ
  福岡県 100ミリ
  佐賀県 100ミリ
  長崎県 120ミリ
  大分県 120ミリ
  熊本県 100ミリ

福岡県では線状降水帯が発生し、非常に激しい雨が同じ場所で降り続いています。命に危険が及ぶ土砂災害や洪水による災害発生の危険度が急激に高まっています。

土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。落雷や竜巻などの激しい突風に注意してください。発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めてください。

気象庁は今後発表する警報や注意報、気象情報などに留意するとともに、土砂災害や浸水害、洪水災害のキキクル(危険度分布)に関しては、「気象庁ホームページ」などを確認するよう呼びかけています。