「水は透明だから中は全部見えてるつもりになっている」

溺れていることに気づきにくい理由はほかにも…
水深1.3メートルのプールの底に子どもに見立てた人形を沈めた実験映像を見ると、水中では5メートル先の人形が見えますが、水中から出ると目視では確認できません。

約2メートルまで近づいたところでようやく人形を確認することができました。
水難学会 斎藤秀俊理事
「これは光の屈折と光の反射によるイタズラなんです。皆さん勘違いしますが、プールの水は透明だから中は全部見えてるつもりになっている」
鼻と口を覆うだけの水があれば溺れる可能性も

家庭用のビニールプールでも、注意が必要です。
7月、北海道・恵庭市の幼稚園でプールでの水遊び中に、3歳の女の子が水に顔が浸かった状態で発見されました。女の子は救急搬送されましたが、命に別状はありませんでした。
プールに張られた水の深さは2~3センチだったといいますが…

水難学会 斎藤秀俊理事
「前のめりに倒れて、たまたま目の前に数センチの水がたまっていると溺れる危険性が出てくる」
鼻と口を覆うだけの水があれば溺れることがあるといいます。
水難学会 斎藤秀俊理事
「いくら浅くてもしっかりと子どもの動向をみる。(大人も)水の中に入って一緒に遊んでほしいと思います」
記録的な暑さが続き、プール需要が高まる今年の夏。子どもから目を離さないことが大切です。