国の伝統的工芸品「川辺仏壇」の技術を使ったオルゴールが完成し、5日、知覧特攻平和会館で披露されました。

鹿児島県南九州市の知覧特攻平和会館に展示されたピアノ型のオルゴールは、戦後80年の節目として、県川辺仏壇協同組合が2か月ほどかけて製作しました。

太平洋戦争中、陸軍の特攻基地があった知覧からは439人が出撃し、命を落としました。オルゴールが奏でる曲はベートーヴェン作曲の「月光」で、特攻隊員が出撃前にピアノで演奏し、その後、出撃したと伝えられています。

(知覧特攻平和会館 川崎弘一郎館長)「平和会館としても(音色を)流しながら特攻隊の兵士の思いを伝えていければと考えている」

(製作者・県川辺仏壇協同組合 橋口知由さん)「とても悲しくもあり、平和の思いなど複雑な思いがあるが、心にしみるいい曲だと思う」

オルゴールは、南九州市のふるさと納税の返礼品としても贈られるということです。