埋まらない「なぜ」
判決後、被害者の次男である山名賢司さんが取材に応じました。

山名さんは「荒唐無稽な言い訳をしている。なぜ犯行に及んだか、なぜ母と兄を殺したのか、否認しているので語っていない。全然満足できない。まず事実を認めてほしい。被告人は何を思って犯行に及んだのか、話す責任がある。1審と今日では印象に変化はない。被告人の口から事実を語ってほしい」と被告の態度に不満を示しました。
大分地裁での裁判員裁判では、被告側は「現場近くまで車に乗せたマスク姿の男が真犯人と思う」などと述べ、一貫して事件への関与を否定し無罪を主張。一方、検察側は「うそのストーリーをでっち上げ、事実と向き合う姿勢は皆無」と指摘していました。
山名さんは「あいかわらず無表情だった、何を考えているかわからないという印象。裁判では間接証拠の推認というかたち。普通の大人がなぜ執拗な殺し方に及んだのか、僕にはまったく理解できない。そういうところの話をききたい」と語りました。
被告側は即日上告したということです。