コメの高騰を受けて、酒を作る「酒米」の価格も上がっています。このままでは、事業が存続できない酒蔵も出てくるとして、県酒造組合が価格上昇分の一部助成などの支援を青森県に要望しました。
青森県の宮下宗一郎 知事に要望書を提出した、県酒造組合の稲本修明 会長によりますと、酒米の価格は、2024年は県産の「華吹雪」が60kgあたり約1万5000円でした。
2025年は、コメの価格上昇に伴い酒米から主食用米に切り替える動きがあることから、倍となる3万円ほどになると見込まれています。
ただ、上がった分を販売価格に転嫁できる市場環境ではないことから、このままでは事業が存続できなくなる酒蔵が出てくることが予想されると、組合は危惧しています。
このため要望書には、県内の酒蔵に対して酒米の価格上昇分の一部助成と、県産の酒の販売拡大に向けた国内外への販路開拓などが盛り込まれています。
宮下知事は、交付金活用も視野に「早めに答えを出す」考えを示しました。
県酒造組合 稲本修明 会長
「現実的に2000円のもの(酒)が4000円になったら、なかなか市場に受け入れてもらえない。どうしても、行政の支援で原価を抑えるのが我々がいま置かれている立場なのかなと」
県酒造組合は、酒造りがはじまる秋頃までに支援策を打ち出してほしいとしています。