2人にとっての大切な存在は、2歳になったばかりの息子・碧ちゃん。
碧ちゃんにも、聴覚障害があります。

昌明さんは、デフバドミントンを通して、聴覚障害への正しい理解を広め「社会の壁を取り払いたい」と考えています。

「『聴こえないことは、夢をあきらめる理由にならない』と伝えられる存在でありたい。そう強く思うようになったのは、ろう者である息子の存在があったから」

「私の背中を見て、勇気や希望を感じてくれる人がいるなら、それこそが競技者としての誇りであり、私の使命だと信じています」

後天性の聴覚障害をもつ千紘さんも、「聞こえていた時以上に輝いている姿を見て、何か感じてもらえてたらうれしいです」と教えてくれました。

これまで、デフリンピックでの2人の最高成績はベスト8でした。
自国開催となる11月の大会では、家族で殊勲のメダルを目指します。

【昌明さん】
「全ての種目でメダルを獲得することが目標です」
【千紘さん】
「夫婦で出場する混合ダブルスでは、金メダルを目指して全力で挑みます」

普段の生活でも手話や目線、仕草で自然と意思疎通することが多いため、「ここは自分が前に出る」「次は任せる」などが“言葉なし”で感覚として共有できる二人。
ハンデではある聴覚障害から生み出される夫婦のパワーと磨き上げたバドミントン技術で、是非デフリンピックを勝ち抜いてほしいと思います。