雨が少ない夏となっているなか、気象庁は8月前半、曇りや雨の日が増えると見込んでいます。これまで雨不足に悩まされてきた農家からは「一日も早いまとまった雨がほしい」という声が聞かれました。

午後3時ごろの宮城県登米市南方町。どんよりとした曇り空が広がっていました。

農家 阿部善文さん:
「こうやって何日、空を見上げているのか、きょうも降らない、きょうも降らない、そういう日々が続いている」

空模様を気にかけているのは、登米市南方町の農家、阿部善文さんです。阿部さんは、約1haの畑でトウモロコシを栽培しています。

例年ならすでに収穫が始まっていますが、2025年は、まだ実っていません。

農家 阿部善文さん:
「2週間程度遅れていて、本来ここはお盆の頃の需要に合わせてつくっていたが、このままで行くとお盆の時期まで間に合わない」

その理由は、雨不足。極端に雨が少ないため、土の中に含まれている肥料の養分を吸収することができず、生育が遅れています。

気象庁は、これまでの猛暑に比べると、曇りや雨の日が増えると説明します。

気象庁の担当者:
「この7月は、本州付近への太平洋高気圧の張り出しが強く、晴れて高温になった日が多かった。少雨となっている地域では、このあと来週の半ばくらいから8月前半の間は曇りや雨の日が多くなる」

少雨に悩まされている阿部さん。まとまった雨を期待しています。

農家 阿部善文さん:
「しっとり降るような田畑を潤すような雨の降り方を待ち望んいる。空にお願いするしかない」

農作物にとって恵みの雨となるのはいつになるのか、イネも育てる阿部さんは一日も早く雨不足が解消することを望んでいます。