内陸部に集中 津波警報での人々の行動

30日、北海道では避難先の屋上で日陰やテントに集まる人の姿もみられ、猛暑の中での避難に課題が浮かびました。

避難所となる学校の体育館などには、冷房設備がないところが多く、扇風機を回して暑さをしのいでいました。

JNNのまとめでは、今回の津波避難に関連して熱中症などの体調不良者は、全国で15人に上りました。

また、各地で起きたのは、車の渋滞です。駅にはタクシーやバスを待つ人の姿も。

津波警報が出る中、人々はどう行動していたのでしょうか。

人や車の動きをスマートフォンの位置情報をもとに可視化したデータによると、観光地・江の島では、「津波警報」の発表前は人が多くいることがわかります。

しかし、津波警報が出されると、江の島から人の密集や交通渋滞を示す印が消え、海沿いも時間が経つにつれ赤い印が減少。逆に内陸部に印が集中し、人や車が一斉に避難した状況がうかがえます。

実際、この県道には車が渋滞し、長い列を作っていました。

東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔 准教授
「東日本大震災の大きな教訓として、渋滞が発生して一部の方は、残念ながら津波で犠牲になった方もいる。原則は徒歩で逃げていただくことにより、命を守ることができる確率を少しでも高めていただく」