福岡県大牟田市の化学工場から有毒ガスが漏れ出した問題で、工場が、ガス漏れを確認していながらおよそ1時間半にわたって消防や警察への連絡を怠っていたことが分かりました。

大牟田市などによりますと、今月27日の夜、三井化学大牟田工場で塩素系のガスが漏れ出し30日までに周辺住民など146人が医療機関を受診しています。
工場が市や消防、警察と共有していたマニュアルでは、異常事態が発生した場合は直ちに関係各所に通報すると定めていました。
しかし、今回は工場側が午後5時半ごろに検知器でガス漏れを確認していたにもかかわらず、消防や警察に通報せず、午後7時ごろに消防隊員が工場に出向いた際ガス漏れを知らされたということです。
消防隊員と警察官は周辺で聞き込みをしていたため、あわせて32人が目や喉の痛みを訴えて医療機関を受診しています。