舞台は「両院議員懇談会」「両院議員総会」へ…参院選大敗の責任はどこに
日比キャスター:
25日、自民党の青年局から事実上の退陣要求などもあったということです。党所属の若手議員から「ノー」を突きつけられるということは、今までもあったことなのでしょうか。
中島キャップ:
若手議員個人が総理などへ退陣要求をすることはありましたが、青年局という自民党の公式の組織から、トップである石破総理に退陣を求めるというのは異例だといえると思います。

日比キャスター:
28日、自民党では「両院議員懇談会」が予定されていますが、そもそもこの「両院議員懇談会」とはどういうものなのでしょうか。
中島キャップ:
「両院議員懇談会」は、衆院選や参院選など党の大きな節目の後、自民党議員の声や意見を聞く場として設けているものです。
日比キャスター:
当初、両院議員懇談会は7月31日に予定されていましたが、28日の開催に変更されました。

「28日」は参院議員の任期満了日になり、両院議員懇談会には、参院選で落選した議員も出席できるということです。
参院選で落選した佐藤正久参院議員は「けじめをつけないと、組織の健全性という観点からダメだと思う。石破総理は退陣せざるを得ない」としています。
さらに、参院選で落選したほかの参院議員からも「総理が辞任するところから始めないといけない」という声があがっているということです。
中島キャップ:
自民党内で石破総理への不満はかなり高まっています。
本来であれば、両院議員懇談会は何かを決定する会ではなく、意見を聞いて議員たちのガス抜きをする意味合いが強い会です。ここで石破総理が参院選を振り返り、なぜ続投するのかなどを話して、理解が得られないと、その後も“石破おろし”の動きが加速する可能性があります。

28日の「両院議員懇談会」と同時並行で、自民党の「両院議員総会」開催に向けて、所属議員らが署名活動を行っています。
「両院議員総会」は、▼所属議員の3分の1以上の要求があれば開催でき、▼石破総理への辞任を求める決議や、総裁選の開催などを求めることができます。
署名活動は、旧安倍派・旧茂木派、そして麻生派の議員を中心に行われていて、ある意味政局が始まっているのではないかと見る人もいます。
日比キャスター:
解散したはずの派閥単位で動いているということですか。
中島キャップ:
解散した派閥単位ではありませんが、ある程度連携しながら動いている面もあります。
日比キャスター:
自民党のトップである石破総理は、参院選で大敗した責任を取るべきなのかもしれませんが、永田町の都合ではなく、国民との約束を果たすかどうかが重要ではないでしょうか。
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〈プロフィール〉
中島哲平
TBS報道局政治部 官邸キャップ
過去に石破氏のドキュメンタリー映画制作