ノートルダム清心女子大学などの研究グループは、古代トルコの遺跡から直径100メートルに及ぶ巨大な建造物の跡を発見したと発表しました。
メソポタミアで人類最古の都市が誕生したのと同じ時期に、トルコにも都市があったという仮説を裏付けるとしています。

きょう(24日)の記者会見で発表したものです。ノートルダム清心女子大学などの研究グループは2015年からトルコの中央部にあるキュルテペ遺跡で発掘調査を行ってきました。

この遺跡で2021年に発見した建造物の跡について分析した結果、紀元前3300年前後につくられた、直径100メートルに及ぶ巨大な円形の建造物の可能性があるということです。
(ノートルダム清心女子大学 紺谷亮一教授)
「たくさんの部屋が数珠繋ぎに並んだ超巨大な建物ではないか。この時代のトルコでこれだけ大きな建物は前代未聞で見つかっていません。宮殿に近いものかもしれないし、神殿かもしれない」

研究グループでは、これまでメソポタミアで人類最古の都市が誕生したのと同じ時期にトルコにも都市があったという仮説を提唱してきましたが、今回の発見はその裏付けになるのではとしています。
(ノートルダム清心女子大学 紺谷亮一教授)
「建物がモニュメンタルなものであることは間違いない。そういうものがあることは、すでにヒエラルキー、身分差が生まれている」

また、キュルテペ遺跡の周辺で鉱山の跡などが見つかっていることから、スズなど鉱物の交易で都市が発展した可能性があると指摘しています。
研究グループでは今月末からさらなる発掘調査を行い、遺跡の解明を続けたいとしています。