「冬季うつ」をご存じでしょうか。昼が短くなるこの時期に症状を訴える人が増えます。具体的には、気分の落ち込みや倦怠感、集中力の低下などのほかに、寝過ぎてしまったり、体重が増えたりといった気になる症状もあります。「冬季うつ」がなぜ起きるのか。そして、予防や改善のためには、どうすればいいのかを医師に聞きました。
◆「冬季うつ」ウインター・ブルーとも
街の人「布団から出られないっていうのはありますね」「最近、食欲がわいてきます。外に出たくないなってなります、買い物も面倒」
本格的な冬が近づくにつれて、悩む人が増えてくる「冬季うつ」。気分が落ち込んでやる気が出なかったり、朝、起きづらくなったりするのが主な症状です。

◆原因は“幸せホルモン”減少か
原因は、日照時間が短くなり、日光も弱まること。目から入る光の刺激で合成され、精神を安定させることから“幸せホルモン”とも呼ばれる脳内伝達物質の「セロトニン」が減るために、症状が出るといわれています。一般的なうつ症状との共通点もある一方で、「冬季うつ」だけの特徴もあります。
アイさくらクリニック 木村昌幹院長「うつ病としての症状、不安感、憂うつな気分、興味関心の低下、冬季うつの場合はそれにプラス過眠・過食・体重増加が、3つの特徴としてあげられています

◆予防方法を医師に聞く
「冬季うつ」は若い世代、特に女性に悩む人が多いといいます。では、どうすれば予防できるのでしょうか?
アイさくらクリニック 木村昌幹院長「朝に光を浴びて、食事をとって、できればちょっとした運動・散歩をする。この3つをきちんと続けておけば、季節性うつ病の傾向がある人は多少なりとも予防、症状の軽減につながる。できれば30分以上の有酸素運動を週3回、それを3か月以上続ける習慣があれば、セロトニン神経がかなり強くなります」

◆納豆や卵などが効果的
生活習慣に加えて大切なのが、朝食をとることです。「うつ」の改善には、栄養バランスのよい和食が適しているとされ、セロトニンの材料となるアミノ酸を多く含む納豆や卵などをとると効果的だということです。















