徳川家康が着けたとされる金色の甲冑など重要文化財が並ぶ「徳川十五代将軍展」。新潟県長岡市の県立近代美術館では、展示内容を入れ替えて23日から後期展が始まりました。見どころは?
徳川家康の所在をアピールする2メートルもの金色の馬標(うまじるし)に…

存在感を放ちながら堂々と居座る徳川十五代将軍の甲冑。
長岡市の県立近代美術館で開催中の「徳川十五代将軍展」は23日から後期展が始まりました。

展示されている徳川家の名品は全て、静岡市の久能山東照宮が所蔵しているもの。選りすぐりのおよそ100点をロープウェーを使って丁寧に運び出し、新潟まで運んできました。

後期展の見どころの一つが…
【県立近代美術館 宮下東子 学芸員】
「桶狭間の戦いの前哨戦で家康が着ていたと伝わっている甲冑です」
重要文化財になっている金陀美具足(きんだみぐそく)です。
戦場でも目立つようにと金色に塗られた家康の甲冑には、ところどころ傷もありました。激しい戦の跡か、どこかにぶつけた跡か…想像すると楽しいですね。

家康が愛用していた太刀も後期展からの展示です。

【県立近代美術館 宮下東子 学芸員】
「遺言で自分が亡くなったら、これを西の方に向けて立てて、西の方の勢力を抑えなさいという風に言って」
徳川十五代将軍展の目玉といえば威風堂々と並ぶ歴代将軍の甲冑。所蔵されている久能山東照宮でも1列に並べられることはなく、各将軍の甲冑を見比べられるのはこの展示会の魅力です。

【県立近代美術館 宮下東子 学芸員】
「これはもう全然時代が違うといいますか、戦うための甲冑ではなくて、(八代目)吉宗が昔の武具を集めて調査をしたんですね。そのときにかっこいい甲冑があったということだと思うんですが、平安時代の兜を写して作らせたものです」

それぞれの甲冑からは将軍の体格や個性を知ることができます。
【来館者は】
「すごい迫力があって、それぞれ個性があってそれが面白いなって思いました」
「甲冑とか、とても素晴らしくて驚きました。細かい細工されていて」
先日、来館者が1万人を突破した徳川十五代将軍展。
県立近代美術館で8月24日まで開催されています。
