旅先でキャリーバッグを開けると、身に覚えのない荷物が入っていた――。新幹線の荷物棚から他の乗客のバッグを誤って持ち出してしまい、持ち主探しに奔走した、というエピソードをラジオ番組で披露したのは、RKBラジオ『田畑竜介 Grooooow Up』のコメンテーター、神戸金史・RKB解説委員。いつもは舌鋒鋭く社会問題を斬る彼が、頭を?きながら懺悔交じりに顛末を語った。


◆録音機材の代わりに野球のグローブが入っていた!

先週末、群馬への帰省のついでに、ある作家さんの講演を取材しようと、博多から新幹線に乗って、新大阪で降りたんです。一人でも着替えなどがあるので、黒い布地のキャリーバッグ(把手を引っ張り出して、コロコロ転がすやつですね)を持ってきていました。

会場に着いて受け付けし、キャリーバッグから録音機材を出そうとしたら、機材の代わりに、野球のグローブが入っていて。

「あれ!? これはどういうこと?」しばらく分からず、会場の外に出て、ベンチの上で改めてバッグを開けたら、野球のスパイクや手袋、たくさんのアンダーウエアなども入っていました。「間違えた!?」
妻から借りたキャリーバッグだったので、使い慣れたものではなかったんです。…というか、このバッグの持ち主は野球の試合に行くところなんじゃないか? グローブに名前が書いてあったのだけど、身元の分かるものはない…。ここから大捜索が始まりました。

◆推理を働かせスマホを駆使して捜索開始!

(1)グローブに書かれた名前は珍しい苗字だったので、スマホで調べました。すると、関西の大学野球の4番バッターの名前が出てきて! かなり有名な選手。「あわわわわ!」野球部のメールアドレスに、「●●選手のバッグを持ってきてしまったかもしれません!」とメールを送りました。

(2)一方、降りた新幹線は東京方面に走行中。JR東海の東京駅の忘れ物受け付けに電話をして「3号車のこの辺りに、●●という名前の方はいませんか? 車掌さんに伝えて調べてもらえますか?」と連絡しました。

(3)「機材もないし、もう取材にはならない。東京方面に向かうしかない」と決めて、とりあえず新大阪駅に戻ろうとしましたが「その前にもう一度中身をしっかり見よう」と途中のベンチで、もう一度バッグの中身を広げると、ウインドブレーカーに、九州の某県の名前がありました。つまり、関西の大学野球部ではなかったんです!

(4)JR東海から「名古屋駅でその方が届け出た」と電話が入りました。しかし、駅員さんは「警察に届けたら」と言って、それで対応が終わってしまったそうです。その方が実際に警察に行ったかどうかは分かりませんが、とりあえず、愛知県警に電話をしました。

(5)そこに最初にメールを送った関西の大学野球部のマネジャーさんから、返信が。すみませんでした!