社内有志が取り組む「ゼロカーボンチャレンジ宣言」を足がかりに、九州電力が野心的な目標を定め、社長も旗振り役として”まい進”している。各企業が二酸化炭素の排出を少しでも減らす努力を続ける中、九州電力が目指すのは「排出ゼロ」の先を行く「マイナス」。技術面で支えるのが「蓄電所」の新設だった―。

(国連は世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑える目標を掲げています。RKBは地球温暖化を防ぐ取り組みを連載しています)

◆73項目から選ぶ「チャレンジ宣言」

「地域の資源回収やリサイクルステーションに持っていきます」紙の分別に取り組むのは、九州電力で働く若狭英樹さんです。以前から古紙回収には取り組んでいたものの、あることがきっかけで生ごみコンポストや食品トレイの回収など、新たな取り組みを始めた。

若狭さん「ゼロカーボンチャレンジ宣言の呼びかけがきっかけです。家族も巻き込み、社が取り組んでいることを話すきっかけができました」

九州電力が今年6月から始めたのが「ゼロカーボンチャレンジ宣言」。社員一人一人が、「マイボトルを使用する」「移動を車から徒歩に変える」などの73項目から選び実践する。あくまでも自主的に行う取り組みで、九州電力グループ全体で8500人あまりが参加しているという。